◆告知
「90%ガンやねー」
頭をフル回転で動かすが、空回り‥‥。
『え?もうわかるの?病理検査で、とかじゃないの?ってか本人にそんな感じで告知するの?ということは簡単に治る感じ?今の時代はこんな風に告知するの?』とグルグル。
頭の中が?でいっぱいに。
とりあえず内診しましょう、と診察台へ。
戻って先生が
「17センチはあるね!元の大きさは親指の爪くらいやからね。ちょっと太ったなぁとかあったでしょ。気づかなかった?」
「いえ、中年太りかと」と、私。
「頻尿や生理不順も歳のせいかと」と言うと
「43歳?それはまだ早いよねー」
自己嫌悪…。そして今までの体調の悪さに気付き、どこか納得。全部歳のせいにしてました。
「先に抗がん剤してからって場合もあるんやけどね、あなたの場合は早く取らないといけないから手術して、抗がん剤してってなるね」
『えー?抗がん剤?手術はともかく、あのドラマとかで吐き気と闘ってるヤツですか?髪の毛抜けたりするんですよね?それはまた生えるからいいとして、吐き気はツライ!吐き気は嫌だ』と、まず思いました。(この時はホントに無知だったので)
次に
『仕事どうしよう』と、こんな時までパートを休まなければならない事に頭が。
恐る恐る先生に「治療ってどれくらいかかるんでしょうか?」と聞いてみました。
「上手くいっても6ヶ月はみとかんとな」
『そんなに?』
と無知な私は思ってしまいました。
「取るのは左右どっちの卵巣ですか?」と聞くと
「あなたの場合はそんなこと言ってる場合じゃない。左右両方、子宮も取る」
ショック‥‥。
確かに問診票にこれから子供をつくる予定は無いに○したけど、今さらつくる気無いけど!
それでもやっぱりショックでした。
でも、これから子供を!という方に比べたらと、受け入れました。背に腹はかえられぬ。
「今から一番早く手術できる日は‥‥二週間後やね。卵巣ガンだけなのか、胃とか、他から転移してる場合も多いから、そんなんも含めて術前検査してもらうから、今日予約してから帰ってね」
その後、看護師さんからどの検査を受けるのか、予約の取り方など説明を聞き、あちこち行かされ(ガン)のことは深く考える暇もなく‥‥。
全て済ませて車で家へ。
運転しながら、家族になんて言おうか、パート先にも連絡しないと、親にも連絡しないとな、と頭グルグルしてました。
(ガンなのだ)という実感はあまり湧かないものですね。かなりビビってはいましたが(^_^;)
家について、『卵巣ガン』と必死でネット検索したのは言うまでもありません。